計画性が必要!農業参入成功のための3つの資源を確保しよう

新たに農業に参入する場合、農地、資金、働き手という3つの資源をどう確保するかが重要になります。できるだけ条件の良い土地を獲得して低金利での資金借り入れができ、優秀な働き手が見つかれば、就農にあたり良いスタートが切れるでしょう。実際、作物を育て始めてからは肥沃な土地であれば、豊富な収穫量が期待できます。では、どのような方法でこの3つの資源を確保すればいいのでしょうか。ここでは、農地、資金、働き手を確保するための方法をまとめています。

脱サラでの農業経営の写真 自治体や農業委員会に相談!条件の良い土地を獲得しよう

農業を成功させるために、条件の良い農地を確保できるかどうかは非常に重要です。条件の悪い農地を選んでしまうと、整備や土づくりなどにお金がかかったり、なかなか多くの作物を収穫できなかったりということが起こってしまうからです。作物の収穫量や質は農地の良さと大きく関わります。肥沃な土壌で水はけが良く、日当たり良好な農地を確保できるよう努力が必要です。もちろん、作業しやすいように道路に隣接している場所が理想的です。そのような条件の良い土地を獲得するために、地元の農業委員会や自治体に相談しましょう。新たに農業を始めたい情熱が伝われば、親身に世話をしてもらえるケースが多いです。自治体担当者とのつながりができれば、地元農家や地権者に掛け合ってもらい、条件の良い土地を借りられることもあるかもしれません。農地の売買や賃借に関しては、何かとハードルがあり困難になるケースもあります。そのため、良好な人間関係を作り自治体担当者に協力を仰ぐ方法が得策といえるでしょう。

脱サラでの農業経営の写真 農協系金融機関からの融資や国の助成制度などさまざま!資金の集め方について

農業を始める際、育てる野菜によって違いはありますが約500万円が必要になるとされています。その資金を集めるための方法として、農協系の金融機関に相談するのが一般的です。農業改良普及員と一緒に経営計画を立て、融資の申請を行います。また、アグリ・エコサポート投資事業有限責任組合など革新的な農業を行う人に対し出資を行うというファンドがあります。民間の金融機関での融資が困難だった場合は、このような民間ファンドを利用するという人が増えています。さらに、農林水産省が行う新規就農者向けの無利子資金制度を利用することで、資金の一部が賄えることもあります。新規就農者の定着を目的として、無利子資金で機械や整備を支援するというものです。貸付限度額は3,700万円、機械や施設取得費のみに使える支援なので、土地取得に要する資金には使うことができません。無利子ですが、12年以内に返済する必要があります。このようにいくつかの方法を使って、農業を始めるための資金を集めることができます。

何人必要か見極めよう!働き手の集め方について

農業の場合、一般企業のような転職サイトや就活サイトがないので、働き手を集めるにはさまざまな工夫が求められます。全国新規就農相談センターに登録し、農業をやりたい若者を募るという方法や、ブログやSNSなどを使い情報を拡散する方法などがあります。日頃の仕事風景や作物を育てるうえでのノウハウを発信することで、農業に興味を持ってもらうことは重要といえるでしょう。その結果、働き手として応募がくるというケースがあります。もちろん、地域のネットワークを使って経験者や即戦力を求めることも重要です。作る作物によって必要な働き手の人数は違ってくるので、慎重に募集をかける必要があります。雇用すると人件費がかかるので負担が増えますし、家族で手伝ってくれる人はいるかなどを含めて、何人の働き手が必要か見極めましょう。例えば、稲作は機械化を利用し個人や夫婦で対応可能ですが、ダイコンやキャベツなど重量のある野菜になると力のある働き手が必要になりますが、軽量野菜であれば、パートの主婦などを募って対応できることがあります。はじめは個人で小さな規模の農業をしながら徐々に働き手を増やし、大きな規模で行うという方法もあるでしょう。