農業の今

近年、農業のビジネス化が進んだことにより、農業を就職先と考える若者が増加しています。昨今の食への関心の高まりから、自身で作った作物で健康的な生活を送りたいという考えや、スローライフの中で生きたいと思う若い世代が増えたことが一因だと考えられます。現在ではこのような若者や受入先事業所への支援として国や地方自治体が助成金を出したり、自治体や民間企業が農業の仕事を紹介するためのイベントを行ったりと、農業従事者を増やすための取り組みも目立ってきています。現在では農業へ従事したり、新規就農をする女性も増え、国も農業女子プロジェクトの立ち上げなどで女性の活躍を後押ししています。現在ではこのような若者を増やすためにも幼い頃から食育を行ったり、農業スクールを開口させたりと様々な取り組みが目立っています。また、法人化する個人経営者や、異業種からの参入企業も増え、福利厚生が整えられつつあります。

農業女子の事情

農業女子の事情

女性が農業に就くメリットについて考えよう 農業は昔から男社会と言われてきました。農業とは縁のない女性が新しく始めるのは難しいとされてきましたが、近年は少しずつ女性の数が増えつつあります。女性ならではの目線が新たなビジネスを生む場合も多く、国も「農業女子プロジェクト」を立ち上げて女性が農業を始める後押しを始めています。 女性ならではの目線で効率的に栽培 農業は体力が必要な仕事です。そのため、従来から農業は男性中心の世界であり、農業に携わる女性は配偶者やその家族というのが殆どでした。現在でも家業が農家ではない女性が農業に携わる率は高くありません。農業の世界で女性が占める割合はまだまだ少ないのが現状です。しかし、食料自給率が低下や、今後TPPなどにより輸入食品の増加が見込まれるなど、今後の農業に対する考え方も少しずつ変わりつつあります。男性の目線では気付きにくい消費者側に立った女性の目線が必要とされ始めています。一つの種類を大量に生産し大きな利益を得ようとする従来型の農業に比べて、新しく参入した女性の起農家に多いのは必要な種類を必要な分だけ栽培する方法です。大量の収穫は見込めませんが、旬ごと

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農業は新たな就職先のひとつ

農業は新たな就職先のひとつ

新たな就職先 若者にも農業をしてみたいと考える人が増えています。農業へ興味を示してくれる若者が増えることは、人手不足や高齢化に悩む農家にとってはとてもありがたい事です。農家をしている多くは高齢者(60歳以上)であるというデータがあります。収入が不安定という理由や、都会から遠く不便な場所で生活をしなければならないなどの理由により農業を継ぐ人が減っているのです。 農業が注目を集める理由 そんな中でなぜ、農業が注目を集めるようになったのか・・それは健康的な生活を送りたい、安全な食べ物を食べたいという気持ちを持つ人が増えたからではないでしょうか。また、定年のない働き方をしたい、のんびり働きたいという思いもあるでしょう。このような事に着目して、農業の勉強ができる学校が増えています。農業大学校もあれば、社会人が通えるシステムの農業スクールもあります。農家を志す人であれば、誰でも勉強ができる環境ができつつあると言えるでしょう。 農業学校 農業学校は、稲作、野菜、果物、酪農、養鶏など、自分の行いたい分野の勉強をすることができます。また、最近は有機野菜や無農薬野菜など、食の安全を考えた分野も人気を集めて

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食農について

食農について

食育 食育という言葉はだいぶ浸透してきたのではないかと思います。私たち一人ひとりが健康な生活を送るための食について楽しく学び、学んだことを生活で活かしていけるようにする取り組みのことをいいます。食事バランスガイドというものが、商品のパッケージに掲載されているのを見たことがある人もきっといるでしょう。 食農 では、食農という言葉はご存知ですか?聞いたことあるというひとは少ないかと思います。 食農は、食育に比べるとかなり認知度が低いです。食農とは、食べる前すなわち、食物を育てて、収穫する。ということを実践し、大切に育てた作物を大切に食べるということを通して、農業活動について学んでいくという取り組みのことです。具体的にどのように行われているのでしょうか・・ 事例1 現在、ある小学校で行われている取り組みを2つご紹介致します。まず1つ目、学校給食で使われている食材を作っている生産者さんを学校に招いて、給食の時間に交流してもらうことで自分たちが食べている野菜などについて知ってもらうという取り組みがあります。自分たちが食べている野菜はどのようにして作られているのか、直接話を聞くことができ、農業への

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農業の今

農業の今

現在の農業 現在の農業の現状はどのようなものなのでしょうか。農業に従事している人は、年々減少傾向に有り、農林水産省の統計によると、平成25年の農業従事者の人数は約239万人とされています。平成20年には298万人いたとされていますから、5年で約60万人も減少してしまったことになります。もし、このままのスピードで減り続けてしまったとしたら・・大変なことになるのは良く分かりますね。 従事者不足が深刻 現在、農業従事者は100万人ほど不足されているとされています。その為、あらたな就業場所として、就職先に農業法人や就農を選択する若者が増えてきました。このような背景から、就農したい若者を支援するサービスや取り組みが広がっています。 就農を目指す人のために、定期的に相談会が開催されています。農業を始めたい人と農業の求人を出している農家や団体が、直接交流できるイベントも各地で開催されています。 イベントでは実際農業に就いている人の、生の声を聞くことができます。また、インターンシップの相談なども可能です。 メリットとデメリット このイベントの良いところは、今スグ就農しようと考えていなくても、参加するこ

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農業の法人経営について

農業の法人経営について

農業の法人経営 農業の法人経営が増えています。農業法人とは、「法人形態」で農業活動を行う法人のことをいいます。農業法人は大きく2つに分けることができ、農地を取得する権利があるかないかで「農業生産法人」と「一般農業法人」に分けられます。農林水産省が平成17年に調査している結果によると、国内には13960の農業法人があるとされています。昔は、自宅が農家でそれを継いで農業に従事して・・という各家庭でそれぞれ農業を営んでいるというのがほとんどでした。お隣さん同士でつくったものをおすそ分けしあったり、近所の畑が知り合いのおうちだったという人も多いでしょう。 今までとこれから それぞれが個人で経営していたのが今までの農家の形です。もちろん現在もそのような農家はたくさんあります。農業の法人化の増加には、法人化をすることによるメリットが大きく関係しているとされています。法人化により経営上の利点、制度上の利点がいくつか発生するからです。 資金調達等のメリット 農業を法人化することで、資金を調達しやすくなるというメリットがあります。法人化すれば、金融機関などからの信頼度が高くなるのです。資金が調達しやすく

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若者も農業の魅力を感じるようになっています

若者も農業の魅力を感じるようになっています

不安定なイメージ 農業は収入が少ない上に、不安定で実家が農家という人でもなかなか継ごうとしないのが現状のようです。農業の収入はどの作物を作るか、どれくらいの規模で作っているかなどで大きく異なりますが、少ない農家は年収150~200万程度というところもあります。 更に、農家は田舎に多いので、生活するのに不便だという事も、後継者がいなくなる理由としてあげられます。農業が高齢化している背景には、このようなことから後継者がいなくなっているからなのです。 現在、農業の仕事をしている人の平均年齢は65歳とされています。何とか後継者を作ろうと様々な取り組みが行われています。 後継者を育てるために、各農家が農業体験会を開催したり週末農業などを実施して、農業の良さを伝えています。体験できる作物の種類も非常に沢山あり、収穫したあとに食べることができるため人気です。 農業の仕事は収入が不安定かもしれませんが、得られるメリットもたくさんあります。例えば、自分で作った野菜や果物、お米を食べることができるので、新鮮で美味しく体に優しい食生活を送ることができます。 また、自分が作ったものを沢山の人に食べてもらうこと

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さいごに

さいごに

さいごに 後継者問題や高齢化問題など、多くの問題を抱える農業ですが今、新しい農業の形が注目を集めています。 新しい農業(次世代農業)は、農業の問題の1つである収入が少ないということを解決できる、儲かる農業とも言われています。 新しい農業では、大量生産が可能な作物、安全な作物気候に左右されない作物、栄養価の高い作物などをつくる研究に取り組み、商品を開発しています。 様々な取組み また飲食店と農業のコラボレーションなどで事業の展開を目指す取り組みも見られます。 飲食店と農家がお互いに知恵を出し合ってオリジナル商品を開発したりこれまでにない、新しい店舗展開をして、お客さんを集めています。 有機野菜のカフェやレストランなどもこれらの1つといえそうです。次世代農業の先駆けとなっているものとして、植物工場があります。 いわゆる都市型農業の1つで、工場で生産することにより場所や天候に左右されることなく、常に安定した生産が可能であるため販売価格も大きく変動することがありません。 設備投資に費用がかかりますが、需要と供給のバランスがしっかり保てれば利益を得ることが可能です。更に、光を活用して植物を育

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