今、農家がネット販売を始める理由とその方法

これまで、農家は農協を通じての販売が一般的でしたが、最近ではインターネットを活用するケースも増えてきました。成功している農家は必ずインターネットを利用しているといっても過言ではないでしょう。電話やFAXは問い合わせのとき以外は必要なくなるのです。 なぜ、農家がインターネットを次々と活用しているのでしょうか。まだ導入していない農家は、導入に踏み切るべきなのでしょうか。3つの側面からその理由をみてみます。

今後の農業についてなぜ注目?気軽に始められるネット販売

インターネットを利用すると、ビジネスチャンスを広げることができます。農業は高齢者の割合が多く、パソコン操作になじみのある人が多くありません。ネット販売が一般的になりつつあるとはいってもまだまだライバルが少ない状況です。成功している農家は、電話やFAXを介さずに直接インターネットから購入できるサイトを作っています。このネットで直接購入ができるというのがポイントなのです。電話やFAXといった受注手段はあってもよいのですが、ネットだけで購入できる仕組みがないと、購入するまでにひとつ余分にお客様に手間をかけてもらうことになります。ネットで購入できるサイトが少ないからこそ、インターネットを上手に利用している農家は大きく売り上げを伸ばしているともいえるのです。 インターネットの導入は気軽に始めることができます。まずは自分のホームページを持つことから始めてみましょう。大きな売上をあげるとなると、センスや運、相当の労力と時間も必要ですが、スモールビジネスから始めるのであれば自分のペースで行うことが可能です。

今後の農業についてネットなら営業エリアは全国、新鮮な農作物を届けられる

現在、日本では8割以上の人がインターネットを日常的に利用しているといわれています。5人に4人の割合です。60歳以上の高齢者でも、60代は4人に3人の75%、70代は2人に1人の50%がインターネットに親しんでいるとされています。インターネットを活用すると、若い世代から高齢者まで世代を問わずアプローチすることが可能になります。2人以上の世帯のネット通販の購入金額は、月6000円以上といわれており、以前に比べると大幅に増えています。 電話やFAX、口コミでの販売方法は商圏としては地域に限定されがちです。お客様を増やしたいと思ったら、地道に電話やチラシ配り、ダイレクトメールの発送などで営業をかけていく必要があります。営業活動に時間をとられて、農作業に割ける時間が削られてしまう可能性も否定できません。しかし、ネット通販なら、24時間365日、時間や物理的な距離に関係なく営業活動が可能です。そして、全国のお客様に新鮮な野菜を届けることができます。

ネット販売への最初の一歩はホームページの開設から

従来の販売方法だと、お客様の元に届くまでに卸業者や小売店が入ります。中間マージンが発生するため、農家の卸値は低く抑えられてしまいがちです。一方、ネットで直販できるようになると、農家にとっては卸で売るよりも収入が多くなり、お客様にとっては安く購入することができます。流通の時間も短縮されるので、新鮮な状態で届けることができるようにもなります。さらに、農協などでは引き取ってもらえない見映えの悪い農作物も直販であればB級品として、販売が可能です。これまで捨てていたものをお金に換えられるようになるため、インターネットを活用しない手はないでしょう。 ネット通販を始めるには、ホームページの開設から始めましょう。ただ、ネット上にはたくさんのサイトがあります。単にホームページを開設しただけでは、ページがあることを知ってもらえる機会は、ほぼありません。資金に余裕があれば宣伝費を投入することもできますが、そうでなければブログと組み合わせて頻繁に更新したり、FacebookなどのSNSを利用したりするなど、検索上位に表示されるための地道な努力が必要になってきます。最近は、パソコンよりもスマートフォンやタブレットの利用者が多いので、スマートフォン表示に対応したページを作成することも大切です。 これから農業に参入する人、すでに農業に参入済みの人にとっても、これからの時代は営業ツールとしてインターネットは欠かすことのできない存在になるでしょう。