現在日本の抱える構造的問題とデフレ

phm26_0825-sまずはじめに

現在、日本は戦後高度経済成長期、バブル経済の崩壊を経て長い不況の状態が続いています。雇用体系も非正規化、さらにはホワイトカラーエグゼンプションによる残業代のカットなど、以前では考えられないような過酷な状況が生まれつつあります。また、少子高齢化によって生産人口が減少し、このままでは社会保障や税金も危険な状態になりかねません。この項では、農業というテーマを語る上で、現在日本社会が抱える構造的問題、デフレ経済というテーマで考えていきたいと思います。

barley_21207981日本の構造的問題

現在、日本の少子高齢化は激しく加速し、生産人口が著しく減少し、政府で人口維持の議論や、移民政策など多くの法整備が急がれています。これは、年金や国民健康保険といった社会保障において、生産層が受給層=高齢者を支えるというシステムが、生産層が著しく減少した場合、破綻しかねないためです。本来は、少子高齢化はもっと具体策をもって挑まなければならなかった政策のはずですが、旧来の政治家の怠慢、予想はずれなど多くの原因があります。しかし、これから迎える団塊の世代の大量退職、年金原資の枯渇など、日本が抱える構造的問題はあまりに大きいのです。これは衰退、疲弊していく農業、農村と高齢化にも通じる大きな社会問題です。

デフレ経済が日本人の経済観念を破壊した

さらに、バブル経済が破綻した後給与所得は減り続け、企業は人件費カット、合理化のもとに従業員の非正規化、リストラを押し進めました。これらは企業の生き残りと、厳しい競争のために致し方ない側面もありますが、その反面経済をデフレ化させる要因になりました。給与が上がらないためものが売れない、値下げ合戦の後、日本人は安い物ばかりを求める習慣が出来てしまいました。価格破壊です。