生産者の手から消費者の手へ

a0027_001355流通経路

農家が作物を作りその作物が消費者に届くまでの流通経路はいろいろあります。 農家―地域のJA(選果場)-卸売市場-仲卸業者―小売店―消費者というのが一般的なルートで、野菜の70%前後、くだものの50%近くがこの卸売市場を経たルートで取引きされています。重量単位での取引になるので、大量収穫 大量出荷の農家にとってはこのルートが一般的のようです。ただ農家から消費者に届くまで中間業者が多く、それぞれに手数料がかかるため生産者にとっても消費者にとっても最終的な金額に反映されてしまいます。 流通経路としては他に、契約販売による農家―集荷業者―小売店、農家―小売店そして農家から直接消費者へなどの、卸売市場を通さないルートがこのところ増えてきているようです。 直売形式でいうと、JA店舗内の生産者コーナーや、道の駅に設けられている農産物直売所 またインターネットによる注文、配送も多く、できるだけ取れたての新鮮野菜を求める消費者のニーズによるものだと思います。

道の駅

中でも道の駅に関してはここ数年徐々に増え続け、H26年には全国に1030か所あるとのことです。道の駅は本来、行楽途中の休憩所、地域振興の場、情報発信の場であることが目的とされ、その中の地域振興の取組の一つとして、地産地消をコンセプトに農産物直売所が設けられています。 道の駅に集まる農産物はその土地土地の特色があり、最盛期には品数も種類も豊富なので行楽途中の寄り道というより、野菜のスーパーの感覚でわざわざ遠くから買いに来る人も多いようです。 ただこの直売所の場合も、周囲の農家が同じ作物を作るため売れ残りがでたり、逆に天候不良などによる品不足があったり問題はあるようです。 このように農産物が農家の手から消費者の手に届くまでの流通経路は多様化してきていますが、これからは一つだけではなく、それぞれに合った流通方法を選択していかなければならなくなっていくと思います。