農産物の新たな販路 道の駅

pb199933-500x373道の駅

平成26年4月、道の駅は全国で1,030駅を突破しました。 来訪者数は年間5億人を超え、およそ3,500億円を売り上げています。 今や大手コンビニエンスストアに引けを取らない巨大マーケットとなっています。 道の駅は自治体が土地を確保し建物を建て、 第三セクターや民間企業が運営する「公設民営」です。 道の駅の役割は、ドライバーに休憩の場を与え道路情報を伝えるだけではなく、 その地域の歴史や文化、観光の発信拠点でもあります。 また地産地消をコンセプトに掲げ地元の食を提供し、 特産品を販売する市場にもなっております。 朝採りたての新鮮な野菜が並び、しかも安く手に入り、 生産者の名前も入っているため安心して購入することができます。 他県からもドライブついでに、あるいは目的地としても たくさんの人が道の駅へやってきます。 地元でしか買えない農水産品、流通にはのらない少量産品も取り扱っています。 中でも地域の特性を活かし「名産ブランド品」を大きく展開しているところは、 売上も伸ばしています。 道の駅は他にもいろいろな取り組みをしています。 季節に合わせた農産加工品の開発・販売にとどまらず、 観光コンシェルジュをおいて、地元の見どころを案内するということも行われています また中山間地を活かした森林セラピーツアーやその土地の歴史・文化を知るツアー など各種楽しいツアーを企画開催しているところや、 日帰り・宿泊農業体験を実施しているところ多数あります。 その他、道の駅の横に足湯や天然温泉など併設させ、 他の道の駅との差別化を図っているところもあります。

さまざまな結びつき

道の駅では高齢者のための日用品宅配サービスや独居老人の安否確認を行ったり、 行政窓口、診療所、公共交通停留所など暮らしを支える拠点をおくことで、 地域交流を深める場所にもなっています。 災害時の避難場所、災害支援、情報発信拠点となったり、 またある時は人形劇や神楽など伝統工芸を発表する場になったりと 道の駅は幾通りもの役割を果たしています。 一つひとつが異なり個性があり、画一化されていないところが魅力であり人気の秘密です。 道の駅はこれからも全国的に展開されていくでしょう。 生産者と消費者をつなぎ合わせる場として、農家の新たな販路として期待が持てる一方、道の駅を今後どのように活かしていくかでそれは大きな差を生みます。 そういった意味でも農村において道の駅はますます重要な市場になっていくと思います。