旬の野菜を収穫したい!季節別に見る野菜の種類まとめ

 

挿絵1野菜作りの楽しさは人によってさまざまですが、やはり収穫が一番の楽しみという人も多いのではないでしょうか。想いを込めた野菜をもぎ取る瞬間は、何物にも変えがたい喜びを感じることができます。そこで今回は、季節によってどんな野菜が収穫できるのか、春夏秋冬の順に紹介していきます。野菜の旬がわかれば店頭で野菜を選ぶ際の参考にもなります。記事の後半では野菜の収穫体験ができるスポットなども紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

春の風物詩!春に収穫できる野菜

挿絵2春野菜の特徴は、冬に溜め込んだ脂肪や老廃物を流してくれ、ビタミンやミネラル補給になることです。繊維がやわらかく春ならではの味わいが楽しめます。葉菜類で収穫できるのはアスパラガスで、種をまいてから収穫までは2年の月日を要します。春の豆類はエンドウがおすすめです。収穫時期をずらすことで3回楽しめるすぐれものです。実が小さくふくらんだらサヤエンドウ、実が大きくなってきたらスナックエンドウ、サヤにシワがよってきたらグリーンピースです。そして、忘れてはいけない春の風物詩タケノコでしょう。家庭菜園で作れる野菜ではありませんが、4月下旬から5月に収穫ができます。春に収穫するタマネギは、早生種を9月中にまき、11月になったら定植をして、翌年4月に収穫をします。やわらく甘いので、生食でもペロリといただけます。
詳しくは、春野菜は大人の味!春に収穫できる野菜辞典をご参照ください。

熱くなった体を冷やす!夏に収穫できる野菜

挿絵3夏は気温が高く、熱中症に要注意の時期です。夏の収穫野菜は、そんな火照った体を冷やしてくれる果菜類が充実しています。3月下旬からミニトマトやトマト、キュウリなど栽培しやすい野菜の種まきが始まります。5月はズッキーニやトウモロコシなどをまき、7月にいよいよ収穫を迎えます。夏の果菜は料理の具材として相性が良く、例えば薬味に使われる野菜で、シソやトウガラシ、ショウガなども収穫できます。シソ、トウガラシ、ショウガは、収穫が7月から11月頃までと長く楽しめるのもメリットです。夏に収穫できるおすすめ野菜、もうひとつは枝豆です。土壌の質をさほど問わないので、野菜作り初めての人にはもってこいの野菜と言えます。ビールと一緒にぜひもぎたてをいただきましょう。
詳しくは、みずみずしい野菜がいっぱい!夏に収穫できる野菜辞典をご参照ください。

秋の味覚は美味だらけ!秋に収穫できる野菜

挿絵4秋は夏の疲れが出る一方、冬が近づき涼しくなる気候の変化に体を適応させなければなりません。そんな秋の収穫野菜は、胃腸にやさしく疲れた体を癒やし、糖分を補充してくれます。秋の野菜の代表格は根菜類、ニンジンやジャガイモ、サツマイモなど、保存が効く定番野菜の宝庫です。ニンジンは夏まきすると10月中旬には収穫可能に、ジャガイモも夏まきで収穫時期は11月です。サツマイモは一番生育期間が長く、5月に種まきをして収穫は10月になります。葉菜類や果菜類に関しては、秋は少々少ないようです。ただ、ナスやトマトは夏だけでなく秋でも収穫可能です。特にナスは秋の収穫のほうがアミノ酸は増えるので、実は夏よりもおいしくなります。地域によっては紅葉が始まる10月中旬にはミズナが収穫時期を迎えます。冬野菜のイメージがありますが、種まき時期をずらせば季節をまたいで楽しめる野菜はたくさんあります。
詳しくは、食欲の秋は野菜も豊富!秋に収穫できる野菜辞典をご参照ください。

体あったか!冬に収穫できる野菜

冬は厳しい寒さに備えて、体が栄養分を溜め込む時期です。体を温める野菜が多いので、栄養満点の冬野菜を収穫しましょう。冬の葉菜といえばホウレンソウ、霜に当たるほどおいしくなるので、真冬時期にはもってこいの野菜です。種まきは秋で、12月頃まで収穫できます。根菜類の中でもダイコンは、お鍋に大根おろしにみそ汁に、さまざまな調理方法で味わうことができます。実はダイコンの収穫は春、夏、冬の3回あります。冬採り品種は、9月に種を巻き11月から12月下旬にかけて収穫します。他にも、キンピラでおなじみのゴボウも冬野菜です。種まき時期は8月から9月で、12月中旬頃に収穫期を迎えます。冬は生育期間の長い根菜が多いのですが、いろいろな野菜と組み合わせて交互に収穫していくのも、楽しいのではないでしょうか。
詳しくは、甘くておいしい~!冬に収穫できる野菜辞典をご参照ください。

季節により収穫時間は変動する?

農業に関心のある人を対象に、季節によって収穫時間は変わると思うか聞いてみました。グラフ1

【質問】
季節(寒暖の差や日没時間の差)によって収穫時間は変わると思いますか?
【回答結果】
回答 回答数
はい 92
いいえ 8

調査地域:全国
調査対象:年齢不問・男女
調査期間:2017年08月02日~2017年08月09日
有効回答数:100サンプル

季節で収穫時間が変わるのは当たり前?

アンケートの結果、季節で収穫時間が変わると思うと答えた人は、100名中92名の圧倒的多数であることがわかりました。

  1. 変わると思う。私が住んでいるところは標高も少し高いため、ネットで調べた育て方をしてもちょっと違うようで、うまくいかなかったことがある。(30代/女性/個人事業主・フリーランス)
  2. 親戚の家が農家だが、夏の暑い時期は熱中症などに気を付けなければいけないから、涼しい朝の時間帯に短時間で済ませていた。(30代/女性/パート・アルバイト)

このほか、植物がいつも同じに育つわけがないので時間が変わるという答えも目立ちました。では、少数派になった収穫時間は変わらないと思う人の意見も見てみましょう。

  1. 季節に関係なく朝一に収穫すると思います。(30代/男性/派遣社員)

この意見のほかは、正直にわからないという答えが多かったです。野菜作りの経験がないと、季節と収穫時間の関係についてわからないのは当然とも言えるでしょう。

直売所やスーパーなどでは「朝採り」という言葉が良く並んでいますが、やはり最適な収穫時間は朝なのでしょうか?もしほかの時間に収穫するとすれば、どの時間がベストなのでしょうか?

野菜の収穫時間で味に影響が出るってホント?

野菜の収穫時間が一般的に朝だと言われるのには理由があり、光合成の仕組みを知っておくと理解しやすいです。野菜が光合成をすると葉に糖分が作られます。そのため、昼の葉っぱは糖分が多い状態です。一方、夜は光合成をしない代わりに、土からチッ素を吸って葉を成長させます。このときに葉の糖分を使って果実に養分を与えます。夜のあいだの成長を終えた早朝の野菜は、果実の旨みが強く葉のエグミも増しています。また、夏の日中は高温になるので収穫できず、夕方に収穫しても翌早朝まで鮮度を保てません。これらの理由で夏の果菜類は朝の収穫が適しています。一方、葉菜類は昼の間に糖分を葉に集めていますので、収穫時間は夕方になります。ただし、鮮度を考えると真冬以外は朝まで持ちませんが、そもそも冬はほとんど野菜の収穫はありません。そのため、野菜全般の収穫時間は、早朝がベストということになるのです。
詳しくは、鍵は光合成にあった!野菜の収穫に適した時間とは?をご参照ください。

野菜の収穫体験がしたい人におすすめ関東内にある農園

楽しく家族みんなで野菜の収穫体験ができる、関東の農園を紹介します。栃木県宇都宮市にある道の駅「ろまんちっく村」は、滞在体験型のファームパークです。いくつかのエリアにわかれた一角で、旬の野菜の収穫体験が楽しめます。群馬県みなかみ町の「ドールランドみなかみ」は、フルーツの収穫体験が豊富で、ブドウやブルーベリー、イチゴ、サクランボなど、多種多様です。農業が盛んな茨城県のつくば市周辺は、ブドウ狩りができる農園がたくさんあります。「フルーツパーク久松農園」は、ブドウ以外にナシやリンゴなどが収穫できるので、シーズンになったらぜひ問い合わせてみてください。埼玉県宮代町の「新しい村」では、地域に伝わる昔ながらの稲作体験が可能です。5月6月に田植え、10月には稲作体験ができます。
詳しくは、野菜の収穫が体験できる関東のおすすめ農園をご参照ください。

いっぱい食べていっぱい遊べる!野菜の収穫体験ができる関西の農園

関西で野菜の収穫体験ができる農園1つ目は、京都府の「岡本農園」です。9月中旬から11月上手まで、サツマイモの収穫が楽しめます。大阪府和泉市の「いずみふれあい農の里」でもは、秋のサツマイモの収穫だけでなく、春にタケノコ掘り、夏にジャガイモと、季節によってさまざまな野菜を採ることが可能です。関西で有名なのはミカンで、大阪府富田林市の「城山オレンヂ園」では、思いっきりミカン狩りができます。食事スペースでもぎたてを食べることができるので、子どもも喜ぶでしょう。滋賀県竜王町の道の駅「アグリパーク竜王」では、イチゴ、サクランボ、ブドウなど、ほぼ一年中フルーツ狩りを体験できます。和歌山県日高川町の「ゆめ倶楽部21」では、田植えおよび稲刈り体験が、兵庫県神戸市の「兵庫楽農センター」では親子参加の稲作体験が可能です。炊きたてのお米を食べたり、お米をお土産でもらったり、楽しさいっぱいです。
詳しくは、子どもも大人も楽しめる!野菜の収穫体験ができる関西のおすすめ農園をご参照ください。

旬の野菜収穫は楽しみがいっぱい!

こうしてみると、日本の野菜は多種多様で、四季折々いろいろな野菜を食べることができます。栽培や収穫時期には忙しくなりますが、その分だけおいしい野菜を食べることができる喜びや幸せを感じられるのではないでしょうか。旬のものがおいしいのには理由があり、季節にあった野菜を育てるということは、栄養的にもベストな状態になれると言えます。自分の手でおいしい野菜を収穫したい人は、季節にあわせた野菜を作ったり、収穫体験を利用したりするのがおすすめです。