稲作

稲作とは、私達の主食となる米を実らせる稲を栽培することです。現在では米生産の約90%をアジアが占めており、それぞれの環境や需要にあった品種が用いられます。 日本の稲作は「水稲(田んぼに水を張り、苗を植えて育てる)」が大半を占めますが、畑で稲を育てる「陸稲」も存在します。 最近では、美味しい米作りのため、苗作り、清流、稲穂の管理、様々な農法など、こだわりの米作りを提唱する稲作農家も増えております。

生産物

うるち米ともち米があり、メインで生産されているのは、私たちが普段ご飯として食べているうるち米です。最近ではブランドごとに炊き分けられる炊飯器も登場し、利用シーンに合わせてブランドを選ぶという消費ニーズも。

データで見る

✦日本の米どころランキング

(※10a当たりの年度所得順位)

✦10a当たりの直接労働時間の推移

(※10a当たりに必要な年間労働時間)

機械の導入による省力化が顕著な稲作。年々、労働時間の短縮が進んでいます。

年間スケジュール

一日の仕事の流れ

AM
  • 06:00~08:00 出勤・作業
  • 08:00~09:00 朝食休憩
  • 09:00~12:00 作業(収穫など)
  • 12:00~13:00 昼食休憩
PM
  • 13:00~15:30 出荷準備
  • 15:30~16:00 小休憩
  • 16:00~18:00 農作業

仕事の内容

苗作り

米の品質や収量の根本となる大切な作業です。 選別・消毒を行った後に水分を吸収させた種子を、土を敷いた専用の箱にまいて苗を育てます。苗を育てる段階では乾燥度合いに気を配りながら、水やりを行います。田植えのできる苗に育つまで、およそ1カ月ほどの時間を要するので、田植えの時期から逆算して準備を行う必要があります。

田植え

代かき(しろかき)という田んぼに水を入れて耕す作業を行った後、育てた苗を田植え機で植え付けます。機械の普及率はほぼ100%。スピーディーで効率のよい田植え作業ができるようになっています。

水田の調整

稲の生長段階や天候に合わせて、水量をこまかく調整します。幼い苗がしっかりと育つまでは、倒れないように水深を深めに。土壌の状態を見て、不要なガスを抜くために時には水をすべて抜くこともあります。

収穫・脱穀

実った稲は、一台で収穫・脱穀・選別の機能を兼ね備えたコンバインという農機具で刈り取ります。一番外側のもみ殻を除いた状態で、玄米または白米として出荷します。

この仕事の3つの魅力

1. 広い農地で農業に携われる

日本人の主食である米づくりも、担い手の減少により農地が集約され、大規模化の傾向にあります。広大な農地が季節ごとに変化していく様は、日本の風景として大変魅力を感じられるものです。また、「THE農業」を思わせるダイナミックな機械操作も米づくりならではです。

2. 機械化により重労働が少ない

かつては重労働と言われた田植えや稲刈りは、現在ではほぼ100%機械化されています。意欲のある方ならば、性別にかかわらず活躍の場があります。

3. ドローン活用やIT導入も積極的な分野
スマート農業も実現

ITやドローン、バイオテクノロジーといった最新技術が積極的に導入され、土壌や気象など、栽培に関するあらゆるデータを活用できるようになってきました。

こんな人に向いている!

  • 機械操作が好きな方
  • スマート農業に興味がある方
  • お米が好き!日本の食文化を守りたい方

大きな機械を動かすのが好きな方、得意な方にはうってつけの分野です。最近では「スマート農業」を推進するIT企業の参入が活発化しており、新しい技術が次々と生み出されています。お米が好きな方には、日本の食文化を未来へつなぐという大きなやりがいを感じられますよ。

キャリアステップ

STEP 01
生産スタッフ

まずは生産スタッフとして、米づくりの基本を覚えます。農地規模や地理環境に応じた栽培方法を身につけましょう。

STEP 02
機械オペレーター(ドローン含む)

技術を磨き様々な農機具を操るオペレーター担当は、専門職として現場から求める声も多数。手当が支給されることもあります。今後はドローンを使っての農薬散布など、最新技術を積極的に取り入れていくことも求められます。

STEP 03
現場リーダー・農場長

栽培計画やスタッフの管理を担います。露地野菜と同様に、天候に左右される稲作も計画性が大変重要です。

STEP 04
独立・後継者へ

田植え機やコンバイン、ビニールハウスなど、独立にあたっての投資負担はやはり大きなものです。自治体の助成制度や地域のコミュニティを活用することで、安価に抑えることができます。

以上、稲作についてご紹介しました。
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