果樹

果樹(かじゅ)とは、栽培した植物から果実を食用として育てる業種です。

日本では、気候や立地に応じたさまざまな果樹が栽培されています。東北地方を中心としたリンゴ、西日本を中心としたミカンなどのかんきつ類、山梨県のモモやブドウ等が世界的にも人気です。日本で最も栽培されている果樹はミカンで、栽培面積、収穫量ともに最大です。

 ブランド産地や、果物を加工品(ジュース、ジャムドライフルーツなど)として販売する「6次産業化」が推進されている点も、果樹生産の特徴の一つです。

データで見る

✦国内の果樹生産量

収穫量 249万t

出荷量 222万7,000t

前年度(2019)に比べ、それぞれ1%ずつ増加しています。

✦儲かる果樹ランキング

第1位:ナシ

一個当たりの単価が良く、作業も特別に時間がかかるものはありません。

第2位:カキ

初期投資額が低く、管理の手間がないことからコストパフォーマンスに優れています。

第3位:ブドウ

初期投資と高い技術を要しますが、観光農園としての需要も高く、高級品種も充実しています。

一日の仕事の流れ

AM
  • 08:00~12:00 収穫・剪定など
  • 12:00~13:00 休憩(昼食)
PM
  • 13:00~17:00 収穫
  • 17:00~18:00 選果
  • 18:00~19:00 出荷準備

仕事の内容

剪定(せんてい)

実のなる枝に養分を行き渡らせるため、発芽前の冬や春、または夏場に不要な枝を切り落とします。その後の収穫量や品質に大きく影響するため、陽当たりや風通しの具合を見ながら慎重に行います。

受粉作業

人の手や受粉専用の機械を使うほか、ハチなどの昆虫による受粉方法などがあります。花が咲いている時期に集中的に作業します。

収穫・出荷

出荷に向けて、熟した果実から収穫していきます。実の品質や大きさを選別は、人の手で行うほか、選別機などの機械を用いることもあります。品目によっては、食べごろになるまで追熟や予冷といった工程を経て出荷作業へ移ります。

この仕事の3つの魅力

1. 6次産業化の展開がしやすい

加工性の高い果樹は、6次産業化が積極的に進められている業種です。贈答用の高級販売や観光農園としての需要も高く、新しい付加価値により高収益化が可能です。

2. 山の斜面など豊かな自然の中で仕事ができる

たっぷりの日照が必要な果樹は、山間部の斜面で栽培されることがよくあります。その分作業が大変な部分もありますが。山の中の豊かな自然を感じながら仕事ができます。

3. 市場は海外へ!高品質な日本の果樹

贈答用の高級なフルーツだけではなく、日常的に食卓にのぼる果物も質が高いと評価されている日本の果物。政府が策定した「日本産果実マーク」のついた果物は、海外市場でバイヤーから高い人気を得ています。

こんな人に向いている!

  • 手先が器用な人
  • 忍耐強い方
  • フルーツが大好き!

果樹生産は、受粉や樹体の管理、成長段階に応じた果実のケアなど、細かい作業が多くなります。苗木を植えて実をつけるまで数年を要するものもあり、忍耐強く樹と向き合える方に向いています。また、品種改良によって、新しい美味しさを追求できるのも果樹生産の魅力です。

キャリアステップ

STEP 01
栽培スタッフ

まずは、一年を通じて作業の基本を覚えましょう。学べる内容がシーズンによって移り変わるため、ひとつひとつ集中して取り組むことが求められます。

STEP 02
現場リーダー・農場長

生産の効率化や品質向上だけではなく、観光農園化や加工販売など、販路の拡大を考案します。試験農場を構え、品種改良にチャレンジできる場合もあります。

STEP 03
責任者、独立

一口に果樹といっても、初期投資やランニングコストは実に様々です。苗木の状態から始める場合には、実がなるまでの年数も加味しなければなりません。後継者を募集している果樹園も検討候補に入れて検討しましょう。

以上、果樹についてご紹介しました。
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