自分でも栽培できる?正しい無農薬野菜の作り方とは?

挿絵1食の安全に関心のある人のなかには、無農薬野菜にこだわる人が多い傾向にあります。しかし、お店には無農薬野菜、有機野菜、特別栽培農産物などさまざまな表示があり、どの野菜がいいのかわからなくなってしまう人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、無農薬野菜の作り方にフォーカスをあてて、無農薬の定義、有機栽培と特別栽培農産物との違いなどを説明していきます。安全な野菜を求めるなら必須の知識。ぜひがんばって覚えていきましょう。

無農薬野菜とは一体どんな野菜のこと?

挿絵2無農薬野菜というと、みなさんどのようなイメージをしますか?全く農薬を使っておらず、残留農薬のない土地で作った野菜というイメージではないでしょうか。一般的に無能野菜といわれるのは、特別栽培農産物のことを指しています。特別栽培農産物とは、農林水産省が定めたガイドラインに沿って栽培された野菜のことで、実際には最低限の農薬を使用しています。無農薬という言葉から消費者に誤解を与えやすいため、無農薬という表示は使用禁止になりました。それでは、有機野菜とはどのような野菜なのでしょうか?有機芝居とは、肥料や農薬、土壌改良資材などを一切使わずに栽培した野菜のことです。有機栽培の野菜は「有機JAS」マークを貼ることができ、消費者に「安全に作った野菜」ということをアピールできます。有機JASとは、JAS企画の農作物版で、たとえば特別栽培農産物は有機JASマークをつけることはできません。しかし、有機栽培も全く農薬を使用していないわけではなく、ガイドラインで決められた範囲の農薬なら使っていいことになっています。完全な無農薬野菜を求めるなら、直販している無農薬農家などで購入するのがおすすめです。しかし無農薬栽培はそれだけテクニックが要りますので、農家によって品質に差があることに注意が必要です。
詳しくは、その表示本当はNG?無農薬野菜とは?をご参照ください。

無農薬野菜の栽培は難しい?

野菜作りの経験者を対象に、無農薬野菜の栽培経験について尋ねてみました。グラフ1

【質問】
無農薬野菜をこれまでに栽培したことはありますか?
【回答結果】
回答回答数
はい166
いいえ50

調査地域:全国
調査対象:年齢不問・男女
調査期間:2017年08月02日~2017年08月09日
有効回答数:216サンプル

家庭菜園経験者は無農薬野菜の経験者!

アンケートの結果、無農薬野菜の栽培経験者は全体の76%であることがわかりました。

  1. 家庭菜園レベルですがパセリやブロッコリー、オクラを栽培しました。元から無農薬野菜にこだわっているので、家庭で育てるときも無農薬で育てて安心して食べたかったというのが大きいです。特にパセリなどそのまま食べるようなものなので気を使いました。(20代/女性/学生)

無農薬野菜を育てた経験のある人は、普段から無農薬にこだわっている人が多い印象です。プランター栽培なので、農薬を使う必要がなかったという人もいました。では、栽培経験がない人の回答を見ていきましょう。

  1. しゅうとが野菜づくりをしていて、無農薬での野菜づくりは虫がわいてすごいことになると聞いていたので、虫嫌いの私には無理だと思ったからです。(40代/女性/個人事業主・フリーランス)

無農薬栽培をしたことのない人は、虫嫌いな人に多い傾向にありました。
また、購入するより自分で作ったほうが安いからという人もいました。アンケート結果によると、手間をかけてもいいから安全な野菜を食べたいと考える人は増えていると言えそうです。

無農薬野菜を育てるのは難しいって本当?

挿絵3無農薬栽培が難しいのは、害虫がつきやすく病原菌をやっつける農薬を使えないからです。また、雑草を除去する除草剤も使えません。一度農作物に虫がついてしまうと、広がるのはあっという間です。葉っぱの裏にアブラムシがびっしりついていて、駆除するのが難しいという経験は、野菜作り経験者なら一度はあるのではないでしょうか。農薬は体に良くないものとして認識されていますが、そもそも農薬が生まれたのは害虫や病原菌に悩まされてきた歴史があるからです。しかし、昭和40年代に農薬の危険性が指摘されてから、無農薬を求める声が年々高まりました。その動きは消費者のあいだで現代でも続いています。無農薬野菜を自家栽培するときのポイントは、害虫対策をしっかりすることです。確実性が高く簡単な方法は、マルチングをすることです。マルチというビニールシートを畝にかぶせて四隅を固定すれば完成です。マルチと土のあいだにすき間があると、虫や雑草が入り込んでしまいますので、しっかり固定することが重要です。マルチングのタイミングは種まきや植えつけをした直後です。その後にマルチングをしても、すでに虫がついている可能性は否定できませんので、こちらも注意するようにしてください。
詳しくは、無農薬野菜を作りたいけど難しい?失敗しない栽培のコツとは?をご参照ください。

無農薬のウソ・ホント… 無農薬野菜に虫がつきやすい?

挿絵4無農薬で育った野菜は、虫食いがたくさんあって形がいびつだからこそおいしいという話を聞いたことはありますか?実際農薬なしで野菜を栽培すると、虫食いは多くなりがちです。しかし、実際は無農薬で丈夫に育った野菜ほど、虫は食わず形も美しくなるといわれています。虫食いがあるからおいしいのは虫にとってだけの話で、人間の味覚とは実は違います。土壌が痩せていて栄養分が十分でない場合、野菜は貧弱に育ちます。虫が好むのはこういった弱い野菜です。逆に、土壌と野菜の相性が良く栄養が行き届いている野菜は、健康に育ちタンパク質やデンプン質が豊富です。虫はタンパク質の多い葉を好みませんので食べません。無農薬を謳っていて虫食いが多い野菜は、それだけ弱い野菜の可能性があります。また、有機肥料のあげすぎも虫食いの原因になります。特に肥料に含まれているチッ素は、アミノ酸を作り出し、アミノ酸過多の葉を虫は好みます。無農薬野菜を虫から守るには、肥料を与えすぎないことが重要です。種を植えたらすぐに防虫ネットを張って侵入を防いでください。万が一虫を見つけたらその場で捕殺します。残しておくと卵を生まれてしまうので、周りの野菜も含めて虫の有無を確認しましょう。
詳しくは、虫はおいしい野菜が嫌い?無農薬と虫の関係をご参照ください。

やってみたい!プランターなら無農薬野菜って育てられる?

野菜作りは初心者だけれど無農薬の野菜を作りたい人は、プランター栽培がおすすめです。プランターのメリットは広い敷地がなくても野菜を育てられること。管理する範囲が狭いので、無農薬でも栽培可能です。まず育てる野菜を決めて、培養土とプランターを用意しましょう。培養土とは、赤玉土や黒土、堆肥などをバランスよくブレンドした土のことで、ホームセンターに売っています。ただ、ホームセンターの培養土は化学肥料が入っているケースがあるので、有機栽培専門店で有機肥料配合の培養土を探してみてください。プランターの下に軽石を敷きつめて培養土を入れます。軽石は水はけを良くする効果があります。培養土は水を与えたときのウォータースペースを確保するために、プランターの上から3センチ程のところまで入れましょう。種や苗を植えつけたら、風通しの良い日当たりにプランターを起きます。虫がつくのを防ぐために、プランター専用の防虫ネットがあると便利です。プランターごとすっぽり覆うカバーも売っていますので、プランターと一緒に購入しましょう。もし完全に害虫対策を採りたいなら、室内栽培に切り替えるのがおすすめです。虫の心配をすることなく栽培を続けられますよ。
詳しくは、初めてでもOK!無農薬野菜をプランターで作る方法をご参照ください。

無農薬野菜のメリットはわかるけど… デメリットもある?

無農薬野菜のメリットは、味がしっかりしていることです。農薬を使わず必要最低限の有機肥料しか使っていないので、野菜が甘やかされることなく丈夫に育ちます。地中にしっかりと根を伸ばして養分を吸い上げようとしますので、健康に育った無農薬は生命力に溢れています。もうひとつのメリットは消費者の信頼を得られやすいことです。無農薬で安全な野菜に対するニーズは年々高まっています。味も形も良い無農薬であれば、消費者のハートをガッチリと掴んで離さないでしょう。一方、無農薬野菜のデメリットは、形が不揃いになりやすいことです。化学肥料や農薬の助けを得られない分だけ、野菜と土壌の相性が非常に重要になります。十分な栄養素を地中から吸い上げられなかった場合、野菜は成長を止めてしまいます。野菜の栄養不足はいびつな形の野菜になったり未成熟で弱かったりしますので、プロの農家が育てた野菜なら流通には出せません。もうひとつのデメリットは、やはり害虫がつきやすいことです。プロの農家でも虫がびっしりついた野菜の管理は大変です。結局虫食いだらけの野菜も、市場に送り出すことはできません。無農薬野菜はしっかりした技術がないと、労力をかけても割にあわない栽培方法と言われるのは、この難しさのためです。
詳しくは、安全だけど栽培は大変!無農薬野菜のメリットとデメリットをご参照ください。

無農薬野菜は小規模で栽培するのが良い!

無農薬野菜を市場で買おうとすると、通常よりだいぶ高い値段になります。いっそ自分で栽培する方が一番確実で安全、かつ安いと思う人もいるのではないでしょうか。プランター栽培なら家庭菜園より面積が小さく、管理がしやすいのでおすすめです。まずは家族で食べる分だけ収穫できればOKという気持ちで、焦らずに無農薬野菜の栽培を始めましょう。丈夫な種や苗を選んで注意ポイントに気をつけて栽培すれば、多少いびつでもきっとおいしい無農薬野菜ができるでしょう。